【医学博士が解説】ぽっこりお腹の「幼児体型」はなぜそうなる?病気との見分け方は?

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三歳前後の幼児ではお腹がぽっこりしているケースが多く見られます。医学的な名称ではありませんが、周囲の方に聞いてみると“幼児体型”と言っているケースが多いようです。

ではなぜ幼児ではそのようなポッコリお腹となってしまうのでしょうか。

また、それがただのぽっこりお腹なのか何か病気のサインなのか、詳しく見て行きたいと思います。

 

なぜお腹がポッコリするのか?

乳幼児の場合お腹がポッコリしていて、かわいらしい体型をしています(※1)。

生まれて数年しか経過していない子どもはまだ筋肉が発達していません。それによって腹部を抑えきることができず、お腹がポッコリしてしまうのです。これは成長とともに腹部の筋肉が付いてくると、徐々に解消されてくるとされています(※1)。

 

幼児の肥満度を示す「カウプ指数」

大人の場合であれば通常、“肥満”として捉えることが多いのですが、肥満かどうかを図る一つの尺度として“BMI”があります。大人の場合、BMIが25~29.9あれば過体重として捉え、30を超えると肥満となり、生活習慣病のリスクが上昇してしまうと言われています(※2)。

では小児の場合ではどのような形で求めるのでしょうか。一般的に3ヶ月から5歳までの幼児の場合、BMIという表現はせずに“カウプ指数”と呼んでいます。

このカウプ指数は

10×体重(g)/身長(m)3

で求められ(※3)、14以下だとやせ気味、15~17だとふつう、18を超えると太りぎみと定義されています(※4)。カウプ指数が高いと、腹筋が付いていないのではなく、肥満である可能性も考えられます。カウプ指数はBMI同様、ネットで計算できるサイトがいくつも存在します。

幼児のポッコリお腹は、通常3歳を超えた辺りから腹筋が付いてくることによって解消されてくると考えられます。しかしこれには個人差が大きく、部活動などで運動を始めてからやっと解消されるというケース、大人になっても残ってしまうケースも十分に考えられます。

 

ポッコリお腹か病気かを見分けるためには?

思わず心配になってしまい、何かの病気なのでは?と考えてしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、見た目だけでは病気かどうかという判断は難しいのが現状です。

一般的にポッコリお腹は彎曲(わんきょく:カーブ)を描いておりますが、一部だけ出っ張っていたり、逆に引っ込んでいたり、触った時にしこりなどが確認されると何かしらの疾患である可能性が否定できません。腸閉塞や便秘、その他消化器系の疾患である可能性も考えられます(※5)。

前述したように見分け方は簡単ではありませんが、定期的にお腹を触ってしこりがないかを確認しつつ、普段とは違って苦しそうにしている、お腹が痛いと言っているなど様子がみられる場合は早急に小児科へ受診するようにしましょう。

※本サイトにおける医師および各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。また、医学の進歩により、常に最新の情報とは限りません。個別の症状について診断・治療を求める場合は、医師より適切な診断と治療を受けてください。

【参考・画像】

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※ Billion Photos / Shutterstock

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【著者略歴】

川上 智史・・・北里大学大学院医療系研究科医学専攻博士課程修了、医学博士。予防医学を専門とし、医学的に美と健康に主眼を置き研究を続ける。各種教育機関や講演会において予防の重要性を啓発している。