【弁護士が解説】結婚してても約束は良いの!? 「離婚約」の注意点

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先日、あるお笑いタレントが奥さんと”離婚約”を交わしたことをブログで発表しました。

「離婚約」という言葉は一般的ではないですが、前もって離婚協議書を作成しておくということ自体はまれに見受けられます。

今回は、離婚約をする上で注意したいポイントを弁護士の筆者が解説します。

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「離婚約」は離婚協議書と違うの?

「離婚約」とは先述したように、お笑いタレントの方の造語で、婚約の反対語として将来の離婚を約束していることを示した言葉のようです。

離婚約の法的拘束力については、婚約が正当な理由や双方の合意によって解消可能であるのと同様、離婚約についても正当な理由や双方の合意があれば白紙に戻すことはできるでしょう。

他方、離婚協議書は離婚をするにあたって離婚の合意があることや親権者の指定等の民法で定められていることを書面の形で残すものです。

将来離婚するとの取り決めだけではなく、離婚合意の存在や親権者の指定等の記載がある書面での離婚約は離婚協議書と同じことになりますが、口頭での離婚約や親権者の指定等の記載がない離婚約は、離婚協議書とイコールではなくなりますね。

なお、離婚約(書)ないし離婚協議書に記載のない事項については、争いになったときは別途家事調停や訴訟を起こすことが必要になってきます。

 

「離婚約」を結ぶ上での注意点

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先ほど述べたように、必ずしもイコールではないとしても書面による離婚約は離婚協議書とほぼ同じですので、離婚協議書作成にあたっての注意点が離婚約を結ぶときにも当てはまります。

たとえば、公正証書を作成しなければ、慰謝料や養育費の額についての記載があっても、未払いが生じたときにすぐに差押えを行うことができない点や、離婚協議書に記載のない事柄については別途家事調停や訴訟を起こす必要がある点などです。

それに加えて、離婚約の場合は将来の離婚を前もって約束するものですから、実際に約束した時期が到来したときに片方が心変わりしていることが考えられます。

その場合は離婚約破棄の問題になり、離婚をしたいほうはすぐに離婚をすることはできなくなります。

この点で、書面による離婚約であっても履行確保(確実に将来離婚できるという保証)の面で難点があります。

確実に離婚をしたいのであれば、離婚約を結ぶ際に離婚原因が夫(妻)側にあることを記載したり、別居を継続させたりするということも必要になってくるでしょう。

 

結局のところ、協議離婚は離婚時点において双方の離婚合意がなければなりませんから、離婚約を結んだからといって確実に離婚できたり、慰謝料や養育費を支払ってもらえたりするという保証はないのです。

離婚約を書面化した場合、保管場所に困ったり、子どもに見つかってしまう可能性があったりするデメリットもあります。

夫婦の3組に1人が離婚する時代ですので(※1)、離婚は珍しいことではありませんが、離婚約を結ぶメリットがお子さんを悲しませかねないというデメリットを上回るかどうかをよく考えたほうがいいのではないでしょうか。

 

【参考・画像】
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※ AndreyCherkasov、 Kaspars Grinvalds / Shutterstock

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